アントニオ猪木、第11回ワールド・リーグ戦優勝

アントニオ猪木が日本プロレス時代、1度だけジャイアント馬場を超えたのが、第11回ワールド・リーグ戦で優勝したことです。その記念すべき決勝戦が、47年前の5月16日に行われました。『東京スポーツ』(2016年5月11日付)の小佐野景治氏の連載で紹介されています。



アントニオ猪木は、日本プロレス時代「若獅子」といわれていました。

それ自体、エースとしての呼び名らしくありませんが、やはり日本プロレス時代は、飽くまでもジャイアント馬場の次という扱いでした。

そのアントニオ猪木が、東京プロレスから復帰して2度目のワールド・リーグ戦が、第11回ワールド・リーグ戦でした。

結論から書いてしまえば、第11回ワールド・リーグ戦は、アントニオ猪木優勝の機運が高かったのです。

この年の夏から、NETテレビが日本プロレス中継を開始。アントニオ猪木、大木金太郎を中心に放送することが決まっていたからです。

アントニオ猪木は、公募で「卍固め」と呼ばれることになった新しい必殺技も会得しました。

要は、どうやって、ジャイアント馬場のエースとしての価値を下げずに、アントニオ猪木を優勝させるか、というところに興行側の課題はありました。

単純に、アントニオ猪木がジャイアント馬場よりも、得点で上回ってしまったら、インターナショナルチャンピオンて一体何、ということになるし、そもそも日本テレビが黙っていなかったでしょう。

同点決勝で、対戦相手のくじ運で優勝とは、うまいこと考えたなあ、と思います。

もちろん、試合そのものにインパクトを残すために、アントニオ猪木が卍固めで優勝というラストもよかったと思います。

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ポイントはゴリラ・モンスーンとクリス・マルコフの“チェンジ”か


シリーズ外人の目玉は、ワールド・リーグ戦初参加のボボ・ブラジルでした。

前夜祭を放送した前の週のプロレス中継は、ジャイアント馬場が、ボボ・ブラジルからインターナショナル選手権を奪還した試合を放送して盛り上げていました。

そう、あの32文3連発の試合です。

そして、ゴリラ・モンスーンも、優勝争いに絡んでくるだろう、未知の強豪ペッパーゴメスはどうだろう、なんて楽しみなメンバーでしたが、ボボ・ブラジルと並んで決勝に上がってきたのは、何とクリス・マルコフでした。

ペッパーゴメスは、優勝戦線どころか、そもそもテレビにも映らなかったのではないでしょうか。

もう2度と日本に来なかったぐらいですから、よほど自分の扱いが腹に据えかねたんでしょうね。

ゴリラ・モンスーンもどうしちゃったの、という感じでした。

5月2日の長崎の試合で、ゴリラ・モンスーンが山本小鉄に負けて、山本小鉄が男泣きした試合は、連休中だったので、私は田舎の親類の家で観ていたのですが、カウントがずいぶん早く、モンスーンを脱落させる試合だったように見えました。

その後の試合が、ジャイアント馬場とクリス・マルコフで、マルコフがせこい凶器を使っても、ジャイアント馬場は流血もしてやらずに、貫禄勝ちだったと記憶しています。

今にして思うと、ゴリラ・モンスーンとボボ・ブラジルが決勝に上がってきたら、彼らはやはりジャイアント馬場の相手であり、そうなるとアントニオ猪木の優勝はなかったから、アントニオ猪木用にクリス・マルコフをプッシュしたのかな、という気がしました。



その後、クリス・マルコフは全日本プロレスに来てPWFに挑戦していますが、ジャイアント馬場にストレート負けしてしまい、マルコフが最敬礼していたシーンにお目にかかりました。

その後、クリス・マルコフは新日本プロレスに参戦していますから、ジャイアント馬場とクリス・マルコフは、格が違うのか、馬が合わなかったのか、「好敵手」としての関係は作れなかったように思います。

その後、第12回ワールド・リーグ戦は、ジャイアント馬場が単独で決勝進出して優勝。

第13回ワールド・リーグ戦は、第11回同様にジャイアント馬場とアントニオ猪木が同点で決勝に進出しましたが、結論は第11回とは逆にジャイアント馬場の優勝の機運が高く、ジャイアント馬場が優勝しました。

たしか、ミスター高橋が何かの本で、日本プロレス時代にジャイアント馬場とアントニオ猪木を戦わせたら、アントニオ猪木先勝で、結果的にジャイアント馬場の2勝1敗とするだろう、と述べていましたが、まさにその通りの結果だったわけです。

昭和プロレス。実に奥が深いです。

日本プロレス事件史 Vol.20 (B・Bムック)

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  • 出版社/メーカー: ベースボールマガジン社
  • 発売日: 2016/04/16
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